専門家の発言

専門家の発言について考えました。まずきっかけになったもとのネタを要約して以下に引用します。

「青い光」で飛び込み防げ!京急弘明寺駅、設置後ゼロに
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081210-OYT1T00467.htm

防犯効果があるとして街路灯に用いられるようになった「青色照明」を、鉄道会社が踏切や駅ホームに、飛び込み自殺防止の目的で導入する動きが広まっている。

鉄道会社の中で青色照明をいち早く導入したのはJR西日本だ。車が強引に踏切を渡るケースが後を絶たず、頭を悩ませていた同社は、2006年12月以降、大阪府和歌山県を結ぶ阪和線などの踏切計38か所に青色照明を設置。その結果、夜間の車の踏切事故がゼロになり、飛び込み自殺もなくなったという。

東名高速東京インター付近では01年から、事故防止を目的に上下線1・8キロにわたって青色照明計152基を設置。「『落ち着く』『冷静』というイメージをドライバーの感性に訴えることで、安全運転を促すのが狙いの一つ」(中日本高速道路)としている。

同社が名神高速・養老サービスエリアのゴミ箱近くの照明を青色に変えたところ、家庭ゴミの不法投棄が2割以上減少したともいう。

照明を変えて事故が減ったことの理由として普通に思いつくのが見やすくなったことが考えられると思うけれど。
記事としては感性に訴えかける効果(冷静さを喚起する効果?)を紹介したいように思える。線路での飛び込み自殺を減らす,安全運転を促すことを導入の狙いとして挙げているという話が書かれていることから推測すると。

なぜ青色の照明が自殺を抑制させたり安全運転を促すような心理的な効果があるのかを知りたいところです。不思議ですよね。すわ専門家の出番だ,というところで専門家の発言。

「青色を見ると落ち着くという実験データはあるが、珍しい色だから人目につくため、犯罪や自殺を避けようという意識が働くことも考えられる。ただし、明かり一つですべて食い止められるという過大な期待は禁物」

青色照明がどうして冷静さを起こすのかを知りたいし専門家にはそこを語ってほしい。過剰な期待を防ぐためっていう発言の意図は分かるけれど,科学的に仕組みを説明することでこの効果の限界だって結果として伝わるのじゃないかと思う。