愛されるより,恐れられたほうがよい

hemm2010-04-25

http://www.disney.co.jp/movies/alice/
赤の女王は誰からも愛されないんだけど,その理由は醜い容姿だからです。本人は好きでそうなった訳ではなく,だから誰からも愛されないのはすごく不当なことだと思います。赤の女王はそんな不当な人たちの象徴みたいな,美人でのんきな人生を送ってきた白の女王に戦いを挑むのですが,何も知らない小娘を舎弟を使ってたらしこんだ白の女王にコテンパンにされます。なぜかっていうと,小娘が勝つのが運命だから!赤の女王は戦う前から負けていたんですよ。
戦いを挑んだのがそもそもの間違いだったと思いますが,それでは赤の女王はどうすればよかったのでしょうね。
ひとつとしては,愛されるように努力すれば良かったというのんきな考えがあります。でも男女の愛っていうものを考えてみると,容姿抜きに語れない。容姿って努力でどうにかなる範囲って結構狭い気がするので,容姿がとても醜い人に努力を薦めるのは問題の解決になっていない気がします。剛速球投手の投球を打とうとしてモップの柄を持ってスイングしているバッターに,そのままスイングし続けるように言うのが良いことなのですかね。

この映画では赤と白の女王が,容姿からそれぞれが辿る人生に至るまで,対比されています。赤の女王の正当性と白の女王の欺瞞について考えさせられました。